K75thunderbirdのブログ

どちらかというと自分の頭の整理用です。ネタとしてはモバイル、自動車、ロードバイク、電気関係やPC関係の突っ込んだ話題、ややデバイスやコンポーネント寄りの偏った内容になると思われます。

トンガの海底火山噴火に関する考察

想定外の事が起こった場合、人の反応は二分される。
それを受け入れるか、拒むかだ。

今回、トンガで海底火山が噴火したことで、当初は津波の心配は無いとされていた。しかしヤツは来た。それも予想より2時間半~3時間ほど早く。
原因は空振ではないか?と言われているが、空気圧の変化で海面が上下動するとはいえ、低気圧のようにその場所に居座るわけでもない数hpaの気圧変動が、そんなことを引き起こすだろうか?

前例がないとか、100年に1度だとか、そんなことはぶっちゃけどうでもいい。
自分にとって理解しがたい状況が発生したのは事実であり、限りなく正解に近い情報を得ておきたい。そう思って、軽く調べてみることにした。

 


当初、予想より大きな津波が来たとしか思っていなかった。それで、トンガの海底形状やトンガから日本までの海底の地質などが想定とは異なっていたのではないか?程度に考えていた。
しかし、予想より数時間早く到達したことを知ったので、考えを改めた。

ちなみに、津波の伝達速度は海が浅いほど遅く、海が深いほど速くなる。
しかし、どんなに早くなっても音速を超えることは無い。調べていたときに、どこかのPDFにグラフが載っていたが、気になる人は調べてみてほしい。たぶんすぐに見つかるだろう。
よって、想定よりも早く津波が来たのであれば、それは音(空気振動)によるものとしか考えられない。
※ 岩石中の音速は空気中のそれより速かったはずだが、津波が発生するほどの振動が地殻を伝わってきたとすれば、そもそも日本全体が相応の地震に遭うことになるので、論外である。

・・・ということで、とりあえず結論だけは先に見えたが、あとは納得できるだけの情報が探せるかどうか、だ。

 

 


2hpaほどの気圧変動が生じたとされているが、それが観測されたのは15日の21時前(日本時間)である。
現地からの8000kmほどの距離を考えて、ほぼ音速と近しいことになる。よって、これは整合的である。

 

手元の気圧計のログを見てみると、確かに21時くらいに少しグラフの山ができている。
観測時にノイズ値を丸め込んでいるので、ピークは鋭くはないが、とりあえずは手元の情報も報道されている情報と整合的である。

 

日本列島がトンガからの衝撃波(便宜上、この呼び方を一時的に使わせてもらいます)を真正面から受けるような位置関係だったこと、アラスカやペルーなど津波が観測された場所は日本と似たような角度で衝撃波を受けるような場所であることは、"近距離より遠距離の方が被害が大きいこともある" という今回の津波を理解しやすいものとしている。

 

また、この噴火による衝撃波がどれほど遠くまで届いていたかについては、興味深い情報が本日付で発表されている。東京大学地震研究所のページを見てほしい。
https://www.eri.u-tokyo.ac.jp/news/15712/
一目瞭然だろう。この衝撃波は、既に地球を一周して、二周目に突入している。もちろん、伝達速度は音速である。

 

なお、低気圧や高気圧での海面変動は、ざっくりと考えて1hpaあたり1センチ・・・らしい。これについては正確なところを調べていないので、細かいところは突っ込まないでいただきたい。
ただ、今回の気圧変動が2hpaであれば、計算上は2センチしか潮位は変化しないことになる。しかし、その考えは静的な見方をした場合においてのみ正しいだろう。
今回の場合、(深海における)津波の伝達速度より少し速い音速で、綺麗に整った瞬間的な圧力差が通過していけば、理屈上の2センチもう少し海面の高低差を作る事はできるかもしれない。そして、その波が水深が浅くなることで高さを増し、更には日本に対して直角に近い角度で当たることで被害を最大化させた・・・と考えるのは、難しい事ではないように思う。
地球を一周以上するだけのエネルギーを持った振動である。しかも、振動が整っているゆえに減衰しにくい(理由は後述のラム波を参照)とすれば、なおさらだろう。

 


ところで、衛星からの観測写真で噴火によるきのこ雲が見えていたので、噴火のエネルギー量はどの程度なのか知りたくなったものの、今回の噴火に関しての情報は当然ながら無し。
ただ、1980年のセントへレンズ火山の噴火では、噴煙高度25㎞で10メガトンとされている。これは広島型原爆の27,000個分らしい。
そして、ピナツボ火山の噴火では、噴煙高度30㎞で一連の噴火による(単一ではないという意味に解釈)エネルギー総量は100メガトンとされている。
今回のトンガの海底火山の噴火では、噴煙は16㎞(気象庁発表値)であるので、セントへレンズ火山よりは小規模だろう。そこに、陸上の火山と海底火山の違いを加味して考えたとしても、だ。
とはいえ、原爆1万個分くらいのエネルギー量はありそうだ。これを調べるまでは、比較対象として「原子爆弾の爆風は何キロ先まで影響があっただろうか?」などと考えていたが、規模が違いすぎるので考えるのを止めたのは言うまでもない。

 


また、過去の噴火について調べていたときに、噴火の衝撃波はlamb波(ラム波)として大気圏を進むと書かれていた。もちろん音速である。
ラム波とは何ぞや?と調べてみたが、難しい計算式が出てきたので早々に撤退した。ただ、波数(はすう)kが実数の場合、ラム波は長距離を伝搬しうる・・・とされている。
逆に、波数kが複素数あるいは純虚数の場合、伝搬に従いその振幅が指数関数的に減衰する・・・とも。
ここから考えるに、今回の波数は実数だったのだろう。なお、波数とは波の空間周波数でありry
もっとザックリ考えると、通常の火山が噴火する時は、そもそも火口が海抜0mから離れていることや、周囲にあるのが岩石であることなどから、あまり "綺麗な衝撃波" ではないのだろう。しかし、今回のように海底火山が大規模に爆発したのであれば、海面に到達したエネルギーは点ではないとしても円形であり、海抜0m地点においてエネルギーを開放することになるため、 "綺麗な衝撃波" が作れたのではないかと思う。その結果が、今回の津波である。
たぶん、同じ規模の噴火が別の火山で発生しても、今回のような津波は発生しないだろう。陸地から離れた海底火山でない限りは。
逆に言えば、海底火山が大規模に噴火した時は、今回のような事態を想定すべきなのかもしれない。ただ、観測史上海底火山の噴火と津波との関係性がどのようになっているかは調べていないので、機会があったら掘り下げてみたい。

 

 


ということで、まとめてみたい。

今回の津波は、単純な津波より速く、音速に近かった。
実際、衝撃波が観測されている。
衝撃波は日本に対して直角に近い角度で当たっている。

よって、状況から考えるに、津波は衝撃波によって発生したと考えるのが妥当である。また、それに足る証拠もある。

 


余談だが、某国がビキニ環礁で水爆実験をしたときも、このような現象は発生していたはずである。ただし、エネルギー量は1/10程度なので、津波が発生しても誤差レベルだったはずだが。

 

 

 

それでは皆さん、ごきげんよう